相鉄線二俣川駅北口から徒歩1分|日本消化器内視鏡学会専門医・指導医による苦痛の少ない内視鏡検査

受付時間
8:45〜11:30 / 14:00〜17:00
定休日
日曜日・祝日・木曜日

消化器内科とは

消化器内科

消化器内科はおなかの病気を専門とする内科です。食道から胃・十二指腸・小腸・大腸などの消化管と、肝臓・膵臓・胆のうの診断、治療を行います。

クリニックの得意分野は内視鏡検査と治療です。院長は国内有数の専門施設で、たくさんの症例を経験している専門医・指導医です。苦痛を感じることがないように、やさしい内視鏡検査はもちろん、正確な診断に基づいた適切な治療を行っています。

また、近隣の専門病院との連携がスムーズなので、専門治療が必要な患者様は速やかに連携病院へ紹介することが可能です。

主な診察対象疾患

胃の不調

胃炎、胃潰瘍、逆流性食道炎など

腸の不調

便秘、下痢、大腸ポリープ、過敏性腸症候群など

肝臓・胆嚢・膵臓の疾患

肝炎、脂肪肝、胆石、膵炎など

その他

食欲不振、吐き気、腹痛などの症状に対しても対応します。

診察の流れ

STEP1

問診と初診

患者様の生活習慣、既往歴、症状について
詳細に伺います。

STEP2

検査

必要に応じて、血液検査、腹部エコー検査、内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)などを行います。

STEP3

治療方針の説明

検査結果に基づき、薬物療法、食事療法、
生活習慣改善など、適切な治療法をご提案します。

消化器内科の検査

内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)

早期のがんや潰瘍の発見に役立ちます。当クリニックでは、鎮静剤を使用して痛みや不快感を最小限に抑えた内視鏡検査を行っています。

腹部エコー

肝臓・胆嚢、膵臓や腎臓の異常を確認するための非侵襲的な検査です。

血液検査

炎症や臓器の機能状態を確認するために行います。

当クリニックの特徴

苦痛の少ない内視鏡検査

最新の技術と、経験豊富な医師による、
負担の少ない検査を実現しています。

鎮静剤の使用

検査に不安がある方には、鎮静剤を用いて、
リラックスした状態で検査を受けていただけます。

疾患一覧

機能性ディスペプシア(FD: functional dyspepsia)

胃の痛みや重たい感じ、膨満感などの症状があり、内視鏡検査などで調べても痛みの原因が見つからないことは少なくありません。このように、「検査をすると症状の原因となるような明らかな異常がないが、慢性的な上腹部(みぞおちあたり)の不快な症状が続いている疾患」を機能性ディスペプシア(FD)と言います。FDの病態は複雑で、胃の動きの悪さや胃酸過多、胃の知覚過敏(痛みを感じやすくなっている状態)、ストレス、ヘリコバクター・ピロリ菌感染、などさまざまな要因が絡み合って発症すると考えられていますが、はっきりとは特定されていません。

FDが疑われた時は、まず上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)を行い、胃がんや胃潰瘍などの悪性腫瘍や潰瘍、炎症がないことを確認してから、内服薬による治療を行います。また、FDはストレスの関与も大きいので、生活環境の調整も治療の一環として必要になります。

過敏性腸症候群(IBS: irritable bowel syndrome)

大腸に明らかな異常(炎症、腫瘍など)がないのにお腹の痛みを感じて調子が悪く、それに伴い便秘や下痢などのお通じの異常(排便回数や便の形の異常)が数ヵ月以上続く病態のことをいいます。お腹の痛みや便秘、下痢、いつトイレに行きたくなるかという不安などにより日常生活に支障を来すことも少なくありません。

IBSの患者様は、腸の収縮運動が亢進し、痛みを感じる感覚が過敏になっている状態です。食事が消化管内に入ってきた刺激で腸が動き、不要なものを便として体の外に排出することが排便ですが、ストレスを感じて不安や緊張が強い状態になると、腸の収縮運動が激しくなり、また、痛みを感じやすくなる知覚過敏の状態になります。健康な人は腹痛を感じない刺激でも、IBSの患者様では腹痛が起こってしまいます。

IBSの診断は、国際的に用いられているローマⅢ基準を用います。下痢や便秘を来す疾患は多岐に渡るため、それらを採血やレントゲン、大腸内視鏡検査などで否定してからそれぞれの病態に合った薬を処方します。またIBSはストレスの関与も大きいので生活環境の調整も併せて必要になることが多いです。

ローマIII基準

最近3か月の間に、月に3日以上にわたってお腹の痛みや不快感が繰り返し起こり、さらに下の2項目以上の特徴を示すもの

  1. 排便によって症状がやわらぐ
  2. 症状とともに排便の回数が変わる(増えたり減ったりする)
  3. 症状とともに便の形状(外観)が変わる(柔らかくなったり硬くなったりする)

ヘリコバクター・ピロリ菌

ピロリ菌は胃の粘膜に生息している細菌です。ピロリ菌は胃炎や胃潰瘍など、さまざまな胃の病気に深く関わっていることがわかっています。ピロリ菌の感染率は、乳幼児期の衛生環境と関連があり、上下水道が十分普及していなかった世代の人で高い感染率となっています。ピロリ菌が胃に感染すると胃に炎症を引き起こしますが、ほとんどの人は自覚症状がありません。自覚症状のないままピロリ菌の感染による炎症が続くと、感染部位が広がりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎となります。さらに胃の粘膜が長い間炎症にさらされると、胃酸分泌機能が低下した状態、萎縮性胃炎に進んでいきます。炎症が持続すると一部の人に胃がんが発生することも報告されています。 ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎の診断は、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)で行います。その後ピロリ菌感染の診断を行うのが一般的です。

当院では、ピロリ菌感染診断から治療まで対応可能ですので、ご相談ください。

胃十二指腸潰瘍

胃十二指腸潰瘍は、食物を分解する働きをもつ胃酸や消化酵素が、胃や十二指腸の粘膜を傷つけることによって発症する病気です。胃十二指腸潰瘍の患者様はヘリコバクター・ピロリ菌に感染していることが多く、ピロリ菌は潰瘍の発症、再発に関係していることがわかっています。ピロリ菌以外の潰瘍の原因として重要なのが、痛み止め(非ステロイド性消炎鎮痛剤:NSAIDs)です。病気の予防目的で飲んでいる少量のアスピリンの服用でも潰瘍ができることがあります。潰瘍ができると、食欲低下、みぞおちや背中の痛み、吐き気が出現します。潰瘍が深くなると出血して便の色が黒くなったり(黒色便)、血液混じりの嘔吐(吐血)をしたりすることもあります。診断は上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)で行います。胃潰瘍については、悪性ではないことを確認することが重要なので、病理検査(潰瘍から組織を採取し顕微鏡で細胞を確認すること)を追加することもあります。 潰瘍の基本的な治療は内服薬による治療です。胃酸の分泌を抑える薬をメインで使用し、必要に応じて粘膜保護剤を併用します。

逆流性食道炎

逆流性食道炎は、胃液や胃の内容物が食道に逆流することにより、食道に炎症を来し食道粘膜に傷(びらんや潰瘍)を認める病気です。 高齢者人口の増加、生活習慣の欧米化やヘリコバクター・ピロリ感染率の低下に伴い増加しており、有病率は10%前後と報告されています。逆流性食道炎は自覚症状と上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)で診断します。典型的な症状は胸やけや吞酸(酸っぱいものがこみ上げる)ですが、胸の痛みやつかえる感じ、慢性の咳やのどのイガイガなど、消化器とは関係なさそうな症状の場合もあります。

治療は胃酸を抑える薬、胃の動きを良くする薬に、食道粘膜を保護する薬などを組み合わせながら、生活習慣の見直し(減量する・食事内容を工夫する・ストレスを避ける)を併用して行います。

胆嚢ポリープ

胆のうポリープは胆嚢の粘膜に発生した隆起性病変であり、大部分は良性で癌化することはありません。胆嚢ポリープがあっても自覚症状はなく、人間ドックなどの健診で超音波検査を行ったときに偶然見つかることが多いとされています。胆のうポリープの中で最も多いのがコレステロールポリープであり、約90%を占めます。多くは数mm以下と小さく、10mm超えることは稀であり、多発しやすいという特徴があります。コレステロールポリープは胆汁中のコレステロールが胆のう粘膜に付着したものが大半であり、近年の食生活の欧米化によって増えているとされています。

細い茎を有する桑の実状の隆起性病変という特徴的な形をしており、腹部超音波検査が診断に有用です。超音波検査は痛みがなく、体への負担がありません。大きさが10mm以上、茎がない、あるいは幅広い(広基性)、急速に増大傾向を示す場合には、胆のう癌である可能性を否定できないため、超音波内視鏡や腹部CT, MRIによる精密検査が必要です。

大腸ポリープ

大腸ポリープとは、正確には病名ではありません。大腸の粘膜表面から突出する、頭部としばしば茎を有する境界明瞭な粘膜性隆起を総称したものです。大腸にできるポリープは多くが腫瘍性のものです。治療をするかどうかは、「放置しておくとがんになる可能性があるかどうか」を基準に決定します。

大腸がんの発生経路はいくつかありますが、その中で大きな割合を占めるものがadenoma-carcinoma sequenceです。大腸腺腫という良性の腫瘍が、時間の経過とともに大きくなり、発育する過程で腺腫からがんに置き換わっていく、というものです。

将来的にがんになる可能性のある病変を、がんになる前の段階で切除をすることができれば、体の負担は少なく内視鏡治療で完結できます。

当院では、10mm以下の病変であればその場で切除し、検査と治療を1日で済ませることが可能です。悪性が疑われ、なおかつ内視鏡治療で治療が完結しないことが予測される病変、サイズが大きく外来で切除を行うにはリスクが高い病変については、連携病院を含め適切な施設へ御紹介いたします。

潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜に慢性の炎症や潰瘍が出現する大腸の炎症性疾患です。特徴的な症状としては、下痢、血便、腹痛、発熱などがあります。病変は直腸から大腸の奥(口測)に向かって連続して広がるのが特徴です。潰瘍性腸炎を発症する原因ははっきりしていませんが、遺伝や環境、腸内細菌の異常などの要因がさまざまに関わり、体内で免疫異常が起こり発症すると言われています。衛生状態が整った先進諸国に多い病気で、食生活の欧米化も関与していると考えられています。若い人に発症することが多いのですが、50歳以上でも発症することがあります。日本では1990年代以降急激に患者数が増え続けており、現在、潰瘍性大腸炎患者様は約22万人といわれています。潰瘍性大腸炎は、同じ炎症性腸疾患であるクローン病ともに医療費の一部を国が補助する特定疾患(難病)に指定されています。

診断には、大腸内視鏡検査を行い大腸内部の観察とともに病理診断が必要です。

治療は、患者様の状況に応じて様々な選択肢があります。最近では、有効な薬が数多く出てきており、適切な治療で症状をコントロールできる患者様が多くなってきています。長期的にみると、良くなったり(寛解期)、悪くなったり(再燃期)を繰り返すことがあるため、継続して外来通院をする必要があります。

脂肪肝

肝臓に中性脂肪がたまった状態を脂肪肝といいます。摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ると、余分なエネルギーはグリコーゲンや中性脂肪につくり替えられ、体にたくわえられます。中性脂肪は、内臓脂肪や皮下脂肪になるほか肝臓にも蓄積し、肝細胞の30%以上に中性脂肪がたまると脂肪肝と診断されます。脂肪肝の多くはメタボリックシンドロームを合併しており、脂質異常(高中性脂肪・高LDLコレステロール・低HDLコレステロール)を起こしやすく、動脈硬化の原因になります。糖尿病を合併する人も少なくありません。

脂肪肝は症状がないため、肝硬変まで進行して初めて病気に気づくケースもあります。

脂肪肝は、血液検査と腹部超音波検査で診断が可能です。早めの診断と生活習慣の見直しが重要です。

便秘

慢性便秘症診療ガイドラインでは「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」を便秘としています。 毎日排便がなくても、排便がスムーズで本人がスッキリしていれば便秘ではありません。便秘が持続し、日常生活に支障が生じた場合は検査や治療が必要です。

便秘の原因は多岐に渡りますが、まず重要なのは何らかの病気が原因で引き起こされている便秘(二次性便秘)を否定することです。 例えば、大腸がんや腸閉塞などの大腸の病気、糖尿病や甲状腺機能低下症などの内分泌代謝疾患、パーキンソン病などの神経疾患は便秘がきっかけで病気の存在に気づくこともあります。

便秘をなくすには、まず生活習慣(食生活、運動、睡眠)の改善を行い、それでも効果がない場合は薬を服用します。 近年便秘薬は今までになかった作用機序の薬が続々と開発され、選択の幅も広がっています。検査も含め、便秘の治療につきお気軽にご相談いただけますと幸いです。

便潜血陽性

便潜血検査とは大腸がん検査法の1つです。便の中に混じっているごくわずかな血液を検出することで病気を見つけます。
がん以外でも、痔核や炎症、ポリープなどで陽性になることがあります。通常、便潜血検査は2回法(検体を2回提出すること)で行います。
2回のうち1回でも陽性になった場合は、精密検査を受ける必要があります。精密検査は大腸内視鏡検査で行います。

便潜血陽性者の中で大腸がんが発見される割合は2.85%*と言われています。大腸がん以外にも、前がん病変と考えられる大腸ポリープ(腺腫性ポリープ)が発見されることもあります。 内視鏡検査を受けてそのようなポリープを摘除することで、その後大腸がんにかかるリスクが減少すると言われています。

*(厚生労働省:令和4年度地域保健・健康増進事業報告の概要より)
便潜血検査は毎年受けることで、精度(陽性となる確率)が上がっていきますので、年1回の検査をおすすめします。

大腸がん

日本人が一生のうちにがんと診断される確率は、男性65.5%(2人に1人)、 女性51.2%(2人に1人)とされ※1、がんは身近な病気です。

大腸がんは、生活・食生活の欧米化などが影響して、日本人に増えている病気です。
2021年のデータによると、大腸がん死亡数の順位は男性では肺に続いて2番目、女性は最多です。早期大腸がんは自覚症状がほとんどありません。
早期発見し適切に治療をすれば95%以上の確率で完治が望めます。便潜血検査による大腸がん検診を決められた間隔で行い、いつもと変わった症状があれば大腸内視鏡検査を受けましょう。

※1 国立がん研究センターがん情報サービス「最新がん統計」より

当院で発見・治療された早期大腸がん症例

職場の健診で便潜血陽性を指摘されて当院を受診されました。精密検査目的で大腸内視鏡検査を行ったところ、直腸に12mmほどの大きさのポリープを認めました。
やや大きなポリープでしたが、その場で切除しました。病理検査(顕微鏡で見る検査)に提出し、結果は一部癌化を認める大腸腺腫でした。

がん細胞は粘膜内にとどまっているため(粘膜内癌)、リンパ節転移の心配はなく治療はこれで終了です。翌年の大腸内視鏡検査をお勧めしました。大腸がんは早期発見であれば内視鏡で治療が完結します。 大腸がん検診の重要性を改めて認識した症例でした。

当院で発見・治療された早期大腸がん症例
※すべての写真は患者様の許可を得て掲載しております。