潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜に慢性の炎症や潰瘍が出現する大腸の炎症性疾患です。特徴的な症状としては、下痢、血便、腹痛、発熱などがあります。病変は直腸から大腸の奥(口測)に向かって連続して広がるのが特徴です。潰瘍性腸炎を発症する原因ははっきりしていませんが、遺伝や環境、腸内細菌の異常などの要因がさまざまに関わり、体内で免疫異常が起こり発症すると言われています。衛生状態が整った先進諸国に多い病気で、食生活の欧米化も関与していると考えられています。若い人に発症することが多いのですが、50歳以上でも発症することがあります。日本では1990年代以降急激に患者数が増え続けており、現在、潰瘍性大腸炎患者さんは約22万人といわれています。潰瘍性大腸炎は、同じ炎症性腸疾患であるクローン病ともに医療費の一部を国が補助する特定疾患(難病)に指定されています。

診断には、大腸内視鏡検査を行い大腸内部の観察とともに病理診断が必要です。

治療は、患者さんの状況に応じて様々な選択肢があります。最近では、有効な薬が数多く出てきており、適切な治療で症状をコントロールできる患者さんが多くなってきています。長期的にみると、良くなったり(寛解期)、悪くなったり(再燃期)を繰り返すことがあるため、継続して外来通院をする必要があります。

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