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クリニックブログ

便潜血が陽性になったら②

公開日 2024/06/25

前回の続きです。

便潜血陽性になっても精密検査を受けないでいることには

どんな不利益があるのでしょうか?

 

便潜血が陽性になっても、精密検査を受けずに後ほど大腸がんと診断されたグループは

精密検査を受けて大腸がんと診断されたグループに比べると

大腸がん死亡の危険性が4倍近くあったという報告1があります。

 

同じ便潜血陽性+大腸がんでも、精密検査を受けたか受けないか、の違いで

のちのち大きな差が生まれるのですね。

 

実は、我が国の大腸がん検診では

便潜血陽性者の精検受診率の低さが問題となっています。

 

昨年の市町村実施の大腸がん検診の受診状況2を一例としてご紹介しますと

令和3年度における大腸がん検診受診者は、3,536,875人。

そのうち便潜血が陽性となり要精密検査となったのは192,536人です。

 

この要精密検査と判断された人達のうち

実際に精密検査を受けたとわかっている人の割合は69.9%と報告されています。

本来であれば、100%であって欲しい数値が約70%というわけです。

 

それだけ、大腸内視鏡検査に対する物理的・心理的ハードルが高い!

ということなのだと思います。

なるべく苦痛のない内視鏡検査を行えるよう、私たち医療者も頑張らないといけませんね。

 

便潜血陽性になったら放置せずにもうひと頑張り、大腸内視鏡検査を必ず受けて下さい!

 

 1)松田一夫, 渡辺国重:大腸がん検診における精検未受診がもたらす不利益―精検の重要性―. 

    日消集検診誌41:162-169, 2003

2)厚生労働省:令和4年度地域保健・健康増進事業報告の概要

 

 

 

便潜血が陽性になったら①

公開日 2024/06/24

皆様こんにちは! 院長の松本😸です。

 

6月は健診シーズンですね。

職場で健診を受けた方も多いのではないでしょうか?

当院も便潜血検査陽性で外来受診をする方が増えています。

 

健診結果に【便潜血陽性・要精密検査】と記載があると、ドキッ🙀としますよね。

 

「症状ないのに・・・」

「便を提出するときに、無理やり出したから?」

「痔かも」

 

不安な気持ちであれこれと考えると思います。

お気持ちはよくわかります。私も健診でD判定をいただいた時は暗い気持ちになりました・・。

 

便潜血検査で陽性となったら、精密検査は全大腸内視鏡検査です。

「簡単な便の検査からいきなり大腸のカメラだなんて、急にハードルが上がってしまった😖😖」

拒否反応を示す方もいらっしゃいます。

 

しかし、精密検査は必ず✊受けていただきたいのです。

理由は「精密検査を受けないことには大きな不利益があるから」です。

 

次回詳しく説明をします。

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